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2019.8.30

『買って終わり』じゃない!補聴器を上手に使いこなすために必要な「トレーニング」とは?

補聴器を上手に使いこなすには「トレーニング」が必要と言われています。
「トレーニング?それって大変じゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、補聴器は慣れるまで多少の時間がかかります。
でも、心配しなくて大丈夫です。きちんとした専門資格のある補聴器販売店では、お客様がしっかり補聴器を使えるようにフォローアップしています。

今回は「補聴器装用に必要なトレーニング」と題して、店舗で行うトレーニングや、自宅でできるトレーニングをご紹介します。

最初は「装用練習」「補聴器の管理」を習得しましょう!

どんな方でも必ず通るステップとして、「装用練習」があります。
もし、日々の生活を自立して送られているならば、補聴器の着脱はご自身で行いましょう。
介護を必要とされる方は、周りの方に協力してもらい、毎日装用できる環境を整えましょう。

さて、装用練習については「補聴器の形状」「耳の形状」「手先の器用さなど感覚がしっかりしているか」で難易度が異なります。店頭で装着の際は、アドバイスを受けながら練習してください。早い方はその場で習得可能です。時間が掛かる方だと数日掛かる方もいらっしゃいますので、都度ご相談ください。

それから、次に大事なのは「補聴器の管理」です。
補聴器がとても小さいため、外してその辺に置いておくと、忘れてしまう方がいらっしゃいます。自宅内での紛失であれば、数日の捜索のうちに補聴器が出てくることもありますが、中には自宅内で紛失したまま出て来ず、結果的に再購入になった方もいらっしゃいます。紛失防止に、補聴器の収納場所を決めておきましょう。
また、乾燥ケースに保管すること、電池の交換、簡単なお掃除方法を習得することも大事なトレーニングの一部です。

 

次に「装用時間」を伸ばしましょう!

補聴器の装用に慣れてきたら、同時に「装用時間」を伸ばしていきます。
今まで音を聞いていなかった耳に、補聴器によって音の刺激を入れていきます。よって、最初は疲れると思いますが、毎日少しずつ装用時間を伸ばして、終日装用を目指していきましょう。

装用時間を延ばすコツ

先ほどお話したように、しばらく音を聞いていなかった状態の耳とその先の脳は、補聴器によって音が届けられると、音情報を処理する神経回路が休眠状態から急に稼働して再編成されるため、最初のうちは疲れやすくなります。
よって、疲れを感じたら、少し外してお休みしても構いません。しかし、ブランクがあるとまた難聴状態の耳と脳に戻ってしまうため、あまり時間を空けずにまた装用を再開してください。

また、装用開始当初は自宅の中だけ、静かな部屋だけの装用にして、徐々に屋外、うるさい場所で使うといったように、段階的に使用場面を増やすことによって、耳に大きな負担をかけずにリハビリが行えます。

補聴器だけじゃない、聞き取りのテクニックも知っておきましょう!

補聴器の長時間装用、いろんな場面での装用に慣れ、新しい音の世界に慣れてきたら、耳以外を使って聞き取りの力をアップするテクニックの習得に挑戦してみましょう。

詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

今からできる!補聴器を装用してもっと聞き取りやすくするテクニック10選

自宅でできる簡単なトレーニング方法

さて、ここでは自宅で簡単にできるトレーニング方法を公開します。

新聞や雑誌の音読

長文でなくていいので、補聴器を装用した状態で短いニュースやコラムを音読してみましょう。自分が発した言葉を、補聴器を通して聴くことによって、一つ一つの音韻が定着しやすくなります。
また、読んだものを頭の中で解釈して、発声してまた自分の耳に戻す、つまり、言葉を聴覚だけでなく、視覚や運動機能と連動して聞き取ることによって聞き取りが向上します。

テレビやラジオを使った傾聴トレーニング

聞き取りへの集中力を高めるために、テレビやラジオを真剣に聴く時間を増やしていきましょう。ここでは難易度別に方法をご紹介します。

【難易度 ★】

  • NHKのニュースを字幕ありで聞き取る

【難易度 ★★】

  • NHKのニュースを字幕なしで聞き取る

【難易度 ★★★】

  • NHKのニュースを見ながら要点やキーワードのメモをとる
  • 背景音のうるさいバラエティ番組での言葉を聞き取る
  • ラジオで発言内容を聞き取る

これらの聞き取り練習のポイントとしては、最初は背景音のない聞きやすい声を、字幕という視覚情報を交えて聞き取るところから始めていくことにあります。慣れてきたら、背景音のある番組を見たり、ラジオのような視覚情報がないものに取り組んだり、聞きながらメモを取るという同時作業をすることで、脳に負荷をかけていくことをしていきます。

スマホやタブレットでもできるトレーニング

補聴器メーカーによっては、スマートフォン用に専用のトレーニングアプリが用意されています。

シグニア補聴器 マイヒヤリングアプリ

また、タブレットやパソコン用に聴覚専用のトレーニングソフトが販売されています。

聴覚認知バランサー(パソコン用)

聴覚認知バランサー(iPad用)

いろんなトレーニングを試してみたい!という方はこのような自習方法もありますので参考にしてみてください。

今回は補聴器に関するトレーニングについてご紹介しました。
ヒヤリングストアでは、補聴器を購入されたお客様の聞き取り能力や使用環境に合わせた聞き取りのコツやトレーニングのアドバイスも行なっておりますので、どうぞご相談ください。

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