補聴器を購入したものの、「会話が聞き取りづらい」「特定の音が響く」といったお悩みはありませんか。補聴器は、使う人の聴力や生活環境に合わせて音を細かく調整する「フィッティング」が不可欠です。ご自身の聞こえに最適化することで、補聴器本来の性能が発揮されます。
1章目:補聴器の調整とは
補聴器の調整とは、利用者の聴力、使用環境や利用目的に応じて専門家が補聴器から出る音を最適化する一連の作業です。「フィッティング」とも呼ばれ、補聴器の効果を最大限に引き出すために不可欠な工程です。補聴器の主な調整方法は下記の3つとなります。
利得調整
聴力測定の結果に基づき、音の増幅量を周波数ごとに設定する作業です。小さい声が聞き取れるようにしつつ、普通の会話が大きくなりすぎないよう、各音域で最適な増幅度(利得)に合わせます。
最大出力制限
大きすぎる音や突発的な大きな音など、利用者が不快に感じないレベルまで出力音を制限することを指します。食器がぶつかる音などが不快に大きく響くのを防ぎ、必要以上に音を増幅しないことで利用者の耳を過大な音量から保護する重要な役割を持ちます。
音質調整
音の「硬さ」「柔らかさ」といった音質の好みや、「響く」「こもる」などの違和感を解消するための調整です。騒音下での聞き取りを助ける雑音抑制や、ハウリング抑制機能の強弱など、利用者が快適に使用出来るように設定します。
2章目:補聴器の調整が重要な理由
補聴器の性能を最大限に引き出し、快適な聞こえを手に入れるためには、購入後の調整が極めて重要です。調整が不十分なまま使用すると、効果を実感できないばかりか、かえってストレスの原因にもなりかねません。調整が重要である主な理由は以下の通りです。
- 一人ひとりの異なる聴力に適した音量に設定するため
- 言葉の聞き取りやすさを向上させるため
- 長時間装用し、快適に使い続けるため
一人ひとりの異なる聴力への設定
聞こえ方は、どの音域が聞き取りにくいかなど個人差が非常に大きいです。聴力データに基づき周波数ごとに音を調整し、その人に最適な「オーダーメイドの聞こえ」を実現するために調整は不可欠です。
言葉の聞き取りやすさの向上
補聴器の目的は、単に音を大きくすることではなく、装用することで日常会話を円滑にできるよう言葉の明瞭性を改善することです。調整によって騒音を抑え、会話音域を的確に増幅することで、今まで聞き取りにくかった声や騒がしい場所でもコミュニケーションが円滑になります。
長時間装用し、快適な使い心地の維持
調整が不十分だと、音が響く、耳が疲れるなどの不快感から使用をやめてしまう方もいます。定期的に調整し快適な状態を保つことが、補聴器を長時間装用して快適に生活を送るための最も重要な要素です。
3章目:補聴器調整の流れ
補聴器の調整は、専門家と利用者が対話を重ねながら、最適な聞こえを一緒に作り上げていく共同作業です。補聴器販売店での調整は、主に以下の流れで行われます。
1.カウンセリングと聞こえの確認

まず「どのような場面で聞きにくいか」「現在の音質に不満はないか」など、日頃の悩みや要望を詳しくヒアリングします。必要に応じて聴力を再測定し、現在の聞こえの状態を正確に把握します。
2.専用フィッティングソフトでの初期設定

補聴器を専用のフィッティングソフトに接続し、最新の聴力測定データを入力します。ソフトウェアがそのデータに基づいて推奨する、利用者専用の基本的な増幅レベルや音質(ターゲット)をまず設定します。
3.対話と補聴効果の測定を通じた細やかな微調整
実際に補聴器を装用し、専門家が様々な音を提示します。「言葉は明瞭か」「特定の音が響きすぎないか」「快適か」などを確認し、利用者のフィードバックを基に音質や各種機能を微調整します。また、利用者の主観だけでなく補聴器装用の有無でどう変化しているか補聴効果の測定を行い、客観的な情報も用いながら微調整を行います。
4.実生活での試用と仕上げの調整

店舗での調整後、日常生活の様々な場面で補聴器を使用します。実際に使って初めてわかる課題(例:騒がしい場所での聞き取り)を次回の調整時に伝え、さらに最適な状態へと仕上げていきます。
4章目:補聴器の調整頻度

補聴器の調整頻度は、使用期間によって異なります。購入直後の1~3ヶ月間は、脳が新しい音に慣れるための重要な期間です。そのため、2週間から1ヶ月に1回程度のペースで複数回調整を行い、徐々に最適な聞こえに近づけていくのが理想的です。聞こえ方が安定した後は、3~6ヶ月に1回の定期的なメンテナンスが推奨されます。補聴器のメンテナンスで汚れの除去や劣化した部品の交換、聴力の変化や使用状況に合わせて再調整することで、常に快適な聞こえを維持できます。
5章目:補聴器の調整に掛かる費用

補聴器の調整費用は、その補聴器をどこで購入したかによって大きく異なります。
【購入した販売店で調整する場合】
多くの販売店では、補聴器本体の価格に購入後の調整費用やメンテナンス料が含まれています。この場合、何度調整を依頼しても追加で費用が発生することは基本的にありません。充実したアフターサービスも価格の一部とお考えください。
【購入店以外で調整を依頼する場合】
他店やオンラインで購入した補聴器の調整を依頼すると、別途「調整料」や「技術料」といった費用が必要になるのが一般的です。料金は店舗により様々ですが、1回数千円からが目安となります。対応の可否も含め、事前に店舗へ確認することをお勧めします。
ヒヤリングストアの場合、他店舗で購入した補聴器の調整には、初回は11,000円、その後は1回につき5,500円、メンテナンスのみであれば1,100円が費用として発生します。
🎄ヒヤリングストアからお知らせ 松山バレエ団『くるみ割り人形』ご招待キャンペーン🎁

ヒヤリングストアで補聴器をご購入の方、
先着25組50名様を松山バレエ団『くるみ割り人形』全幕公演へご招待!
1948年創立、70年以上の歴史を誇る日本を代表する松山バレエ団による名作。
クリスマスの夜を舞台に、少女クララの純粋な愛を描いた心あたたまる作品です。
ヒヤリングストアは、「補聴器をもっと身近に感じていただきたい」という想いのもと、
“きこえる喜び”を音楽とともにお届けします。
🕒公演日:2025年12月21日(日)15:00開演
📍会場:東京文化会館 大ホール
📅応募締切:2025年11月30日(日)まで
「補聴器選び」で迷っているあなたへ。この機会に新しい一歩を踏み出してみませんか?
私たちは、お客様に「あなたに任せてよかった」と心から思っていただけるよう、一人ひとりに寄り添ったお手伝いをさせていただきます。
詳しくはヒヤリングストアまでお問い合わせください。

