骨伝導補聴器とは?そのメリットや価格は?

2017年10月12日

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骨伝導型補聴器の仕組み

私たちは聴覚障害がある場合を別にして、毎日あたりまえのように音を聞いて生活しています。健常者は「聞こえる」ということを自然に受け入れていますから、日々の暮らしの中で特に聞こえについて意識していません。そして、多くの人が音はすべて耳で聞いていると思っています。しかし、実は私たちに音が聞こえるには2つのケースがあります。それは「気導音」と「骨導音」という伝達経路によるものです。

気導音

空気の振動で伝達されて聞こえる音

骨導音

骨の振動で伝達されて聞こえる音

私たちが日常的に聞いている声や音は、空気の振動によって伝えられるものです。これが気導音で、人の話し声、テレビやラジオの音、街の騒音などは、空気を介して耳で聞いていることになります。それに対して骨導音は骨から聴覚神経に直接的に振動が伝わり、その振動を音として認識するものです。両耳をしっかり手でふさいでも自分の声が聞こえるのは、骨導音を聞いているからです。

気導音(空気の振動)の伝達

気導音(空気の振動)の伝達

骨導音(骨の振動)の伝達

骨導音(骨の振動)の伝達

この骨伝導を補聴器に活用したのが、骨伝導型補聴器です。骨伝導型補聴器は骨を介して伝えられる音を、聴覚神経に直接届ける仕組みになっています。

骨伝導型補聴器のメリット

骨伝導型補聴器は外耳や中耳を経由せずにストレートに内耳に音を伝えることができ、仮に外耳や中耳に何らかの障害があっても、その影響を受けずに音を聞くことができます。内耳そのものに障害が起きてしまった場合(感音性難聴)は効果が見込めませんが、外耳や中耳に障害が起きた場合(伝音性難聴)には聞こえの改善が期待できます。

外耳や中耳に障害がある場合でも利用できるのが骨伝導型補聴器の最大のメリットですが、その他にも、骨伝導型補聴器を使用して骨導音で声や音を聞く場合、次のようなメリットがあります。

  • 耳をふさがないため反響や閉塞感がなく音質がよい
  • 外部の雑音や騒音に影響されにくい
  • マイクが口の近辺になくても済み、屋外や水中でも防水しやすい

骨伝導型補聴器の種類は?

骨伝導型補聴器には、メガネ型、カチューシャ型、そして新しく登場した埋め込み式があり、それぞれ特徴があります。購入する場合は十分に比較検討し、自分に適したスタイルを選びましょう。

メガネ型

骨伝導型補聴器でもっとも普及しているのがメガネ型の製品です。これはメガネのツルの部分が通常より太くなっていて、そこに骨導子という微細な振動版が取り付けられています。ツルが耳の裏の乳突部に触れることで、音が聞こえる仕組みです。メガネの形をしているため、通常はバランスよく左右両耳に補聴器を付けますが、片耳でも装用は可能です。

なお、補聴器専門店でメガネ型を買う場合に注意したいことがあります。実際のメガネを取り扱っていない補聴器専門店の場合、度のついたレンズを調整できないことがあります。ですからメガネ型補聴器に実際のレンズを付けるときは、度付きレンズを扱える店舗で購入しましょう。

カチューシャ型

主に子どもに使用されているのがカチューシャ型の製品です。ヘッドバンド型、ヘッドフォン型と呼ばれることもあります。頭に掛けるので強く圧迫されることなく、快適に使えます。カチューシャ型のデジタル骨伝導型補聴器であれば、音の来る方向がわかりやすく、安全性が高いとされています。そういう意味でも子どもに適している製品といえます。

新型の埋め込み式。導入方法とは?

最近、骨伝導型補聴器のひとつの形態として埋め込み式が注目されています。これは補聴器の接続部分であるチタン製の金属端子を手術で頭蓋骨に埋め込む方式です。手術と聞くと大がかりなイメージで少し不安になりますが、リスクの低い手術で、大きなメリットが得られます。

埋め込み手術の概要は、次のようなものになります。補聴器を埋め込む患者に局所麻酔または全身麻酔が施され、執刀医が耳の後ろに小さなスペースを準備し、毛包をいくつか除去します。接合子に最も近い部分は毛髪のない状態にしておきます。そして埋め込み式補聴器の接合子付きインプラントをここに埋め込みます。これだけの手術ですから、ほとんどの患者が入院から数日で退院しています。

埋め込み式の骨伝導型補聴器の特徴としては次のような点が挙げられます。

  • 耳の閉塞感から解放される
  • 外耳、中耳の換気不全や自浄作用低下が起こりにくい
  • ハウリングが起こりにくい
  • 外観や装用感が格段に向上する

以上、メガネ型、カチューシャ型、埋め込み式の3種類が骨伝導型補聴器の代表的なスタイルとなっています。

骨伝導型補聴器の価格、相場感は

コルチトーン補聴器の骨伝導型補聴器

単体価格185,000円(フレーム付)

160,000円(ツルのみ)
両耳価格330,000円

リオネット補聴器の骨導メガネ型

片耳価格185,000円
両耳価格330,000円

骨伝導補聴器きくちゃん

片側タイプ63,770円

コクレア社(登録商標Baha)=埋め込み式
価格や手術費用については医療機関にお問合せください

なおネット通販などでも骨伝導型補聴器は販売されていますが、安価なものは集音器であったりするので注意しましょう。低価格の場合は内容をよく確認することをおすすめします。