補聴器販売店で行う補聴効果の確認方法

2018年01月09日

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補聴効果の確認(フィッティング)とは?

補聴器を装用する人が「この補聴器が本当に自分に合っているのかどうかよくわからない」と悩み、耳鼻咽喉科の医師や補聴器専門店に相談するケースがあります。補聴器が適切な機種選択と設定で使用されていれば、お客さまには「自分に合った状態」ということで補聴効果について満足していただけるはずです。それを客観的に検討するのが補聴効果の確認(フィッティング)という作業です。

医療機関が行う「補聴器適合検査」との違い

耳鼻咽喉科などの医療機関は「補聴器適合検査の指針2010」を基本として適合検査を行います。これは測定室などの必要な設備のもとで、オージオメータなどの再生機器を使用し、スピーカーや騒音計などを駆使する検査です。対象となる補聴器が装用する人に適しているかどうかをテーマにした医学的なデータ収集でもあります。

補聴器適合検査の指針2010で必須とされている検査項目には次の2項目があります。
(1)語音明瞭度曲線または語音明瞭度の測定(音声の聞き取り)
(2)環境騒音の許容を指標とした適合評価(大音量や雑音に耐えられるかの確認)
ここでの(1)は客観的指標、(2)は主観的指標を調べる検査方法になっています。

補聴器販売店ではより日常的で具体的な確認作業が主となります。ここでも必要な機材をそろえ、補聴器を装用した状態での聞こえの測定を行います。そして、いつも生活している環境と同じ音環境を作って、言葉の聞き取りなどを評価します。補聴器販売店は医療機関と違って気軽に立ち寄れる身近な存在です。

補聴効果の確認(フィッティング)の必要性

補聴器をそれぞれの聞こえに合わせることを、補聴器適合検査(フィッティング)といいます。補聴器を使用している効果がどれほどあるか確認するため、補聴効果の確認とも呼ばれます。

フィッティングが適正にされていないと、音が大きすぎたり、小さすぎたり、不快に聞こえてしまいます。また音が異常に響くなど、補聴器を装用することでかえって不便に感じてしまうことさえあります。

軽度の難聴で、会合などの聞き取りにくい場合だけ使う人、中度で外出時に使う人、高度で常に装用しなくてはならない人など、聴力や使用環境によっても補聴器は適正な選択とフィッティングをしなくてはなりません。

フィッティングを行うには環境が大事

適正なフィッティングを行うためには、単に聞きたい声や音だけを抽出するのではなく、周囲の音環境をいかに処理するかが大切になります。そのうえで補聴器利用者が持っている聞こえの力を十分に引き出し、生活の質を維持することがフィッティングの使命です。

フィッティングを実施するにあたり、必要とされる設備があります。

  • ・測定室(測定の条件を満たしている空間)
  • ・オージオメータなどの再生機器
  • ・スピーカー(測定に適したもの)
  • ・騒音計(JIS規格に準拠したサウンドレベルメーター)

これらの設備を駆使して測定に必要な音環境を作り上げ、適正なフィッティングができるように調整します。そして測定音や騒音などをコントロールします。こうした環境で補聴効果を確認することが大事です。

フィッティングの手順

(1)情報の共有

耳鼻咽喉科で医師の紹介状を受け取っている場合は、補聴器販売店などでフィッティングを行う担当者に渡します。その際に聞こえの状況や今後の希望などを伝えてアドバイスを受けるとよいでしょう。

(2)聴力の測定

補聴器を調整するためのデータを収集します。ここでは補聴器を装着しない段階での言葉の聞き取り具合を把握することが重要です。

(3)補聴器の選定

補聴器を装用する目的、聞こえのデータ、操作の難易度などを検討し、補聴器の機種を決定します。

(4)補聴効果の確認

補聴器を装用した状態で、聞こえの測定を行います。よく使用する場所(自宅、職場、外出先など)を想定した音環境のもとで、言葉の聞き取り具合を検査します。

(5)アフターケア

日々の生活のなかで補聴器を使いながら、取り扱いや手入れに慣れるようにし、気になることがあればすぐに相談します。補聴器専門店はアフターケアとして誠実に相談に乗ってくれるはずです。

(6)装用についての指導

実際に補聴器を使ってみると、それまでと聞こえの状況が変わることに気がつきます。補聴器専門店でそれぞれの環境に合った聞き方、使い方の指導を受けましょう。これでフィッティングは完了です。

まずはご相談を!

補聴器適合検査、補聴効果の確認、フィッティングと呼び方はいろいろですが、要するに補聴器を自分に合ったものにするために欠かせない作業です。これをしないと聞こえは改善しませんし、かえって音量や音質がストレスになる場合もあります。難聴になったと思ったら、現状の把握が大事。まず耳鼻咽喉科を受診し、信頼できる補聴器販売店に相談しましょう。そして的確なフィッティングで快適な聞こえを取り戻しましょう。